FinTech news

FinTech、とくに資産運用系のスタートアップサービスを中心に紹介します。

ロボットが記事を自動生成-自然言語生成のNarrative Science

少し前にNewsPicksでpickされていた、自然言語生成テクノロジーについての記事を紹介します。

newspicks.com

米スタートアップのNarrative Scienceが提供する"Quill"というサービスは、データをもとに投資レポートやメディア記事をアルゴリズムで自動生成するものです。

ファンドの投資レポートは、そのファンドが買ったか負けたかとその要因を投資家向けに解説する文章で、ほぼ完全にデータからパターン化して作成することができます。例えば、こんな文章です(記事から引用):

「エネルギー分野は、関連したパフォーマンスの主要な寄与因子となった。エネルギー関連設備およびサービス企業における株式銘柄選択によってである。個別の寄与因子としては、エネルギー関連設備およびサービス企業Oceaneering International(オーシャニアリング・インターナショナル)のポジションが、投資益の最大の寄与因子だった。また、株式銘柄選択は、医療分野における関連したパフォーマンスにも寄与した。医療機器・医療用品業界のポジショニングが最も寄与した」

無味乾燥な文章ですが、ファンドをたくさん運用している機関投資家は顧客向け報告書にこうした文章を毎月大量に作成する必要があります。これをレポートを自動化、あるいは下書き程度でも自動化できれば劇的に業務効率化が実現できます。しかもコンピュータは見落としやバイアスのない文章を作ることができるというメリットもあります。

言語ごとにローカライズが必要なテクノロジーであり、Quillも日本語対応させるのは簡単ではないと思われます。日本語で同じようなサービスを実現できれば大きな可能性のあるサービスではないかと思います。