ロボ・アドバイザーの明るくない未来
ふたたび、ロボ・アドバイザーに関する日経の記事。
今回の記事ではお金のデザインとGMOクリック証券の提携、新スタートアップのフォリオ、マネックス・セゾン・バンガード投資顧問の3つが紹介されています。ロボ・アドバイザーへの参入が増えてきています。
当ブログでもたびたび指摘していますが、ロボ・アドバイザーは日本での潜在的な市場規模は大きいものの、今後は手数料引き下げ競争が避けられず、ロボ・アドバイザーサービス単体で損益分岐点を超えるサービスが出てくることは考えにくいのではないでしょうか。
現在のロボ・アドバイザーが提供するサービスは、おおむね
というもので、提供するのに高度な投資運用ノウハウやテクノロジーが必要なものではありません。ロボ・アドバイザーを使ってみようと思うようなIT・金融リテラシーのある投資家層ならばちょっと勉強すれば自前でできる投資手法です。
このレベルのロボ・アドバイザーサービスは、手数料引き下げ競争の末、いずれは大手金融機関が無料で提供するサービスに収斂するのではないかと思います。その未来を予感させる関連記事はこちら。
自前でやるのは手間がかかるor難しい投資手法を提供するサービスであれば、フィーを払って利用する価値があるのではないかと思います。アメリカのロボ・アドバイザーが提供するタックス・ロス・セリングや自動リバランスもその一つかもしれませんが、ちょっと力不足の印象。どのようなサービスであれば差別化できるのか、各社頭を悩ませているのではないかと思われます。